梨泰院クラス製作が本気で作る日本ドラマ!『魔物』全話ネタバレあらすじ・感想&考察|正直つまらない…?

今や世界最高峰エンタメドラマといえば韓国ドラマ。中でも、2020年『梨泰院クラス』は世界中のエンタメ好きを夢中にさせました。

そしてこの春、『梨泰院クラス』の製作会社SLLテレビ朝日がタッグを組みました。

日韓の気鋭クリエイターが、国を超えて”おもしろさ”を追求したドラマ『魔物(마물)が始まりました!

韓国ドラマのスリリングで刺激的なエッセンスで、長らく低迷期にある日本ドラマに新しい風を巻き起こすことができるのか、注目したい作品です。

ドラマ『魔物(마물)』作品情報

作品情報

⚫︎ 主演:麻生久美子、塩野瑛久
⚫︎ 原案:シン・ウニョン
⚫︎ 脚本:関えり香
⚫︎ 監督:チン・ヒョク(『主君の太陽』ほか)、瀧悠輔(『大豆田とわこと三人の元夫』ほか)、二宮崇(ドラマ『ゆるキャン△』ほか)
⚫︎ 音楽:jizue
⚫︎ 製作:テレビ朝日、SLL(『梨泰院クラス』ほか)
⚫︎ 放送:2025/4/18〜 毎週金曜 夜11時15分
⚫︎ 放送局:テレビ朝日

予告動画

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ドラマ『魔物(마물)』登場人物・キャスト

華陣あやめ(麻生久美子)
優秀な弁護士。男性優位の業界に疲れ孤独を感じる一方で、バリキャリな自分を肯定し、弱い女性を蔑んでいる。

源凍也(塩野瑛久)
恐ろしいほど魅力的で美しい風貌の裏に、悲しい過去と異常なまでの所有欲を秘めている。殺人事件の容疑者となる。

源夏音(北香那)
凍也の妻。幼少期に親を亡くし、本心を隠して人に頼って生きる癖がついている。DVセミナーであやめと出会う。

名田潤(落合モトキ)
富豪の家に生まれ、凍也とは高校生のころからの友人。凍也を自宅の離れに住まわせているが、凍也には劣等感を抱いている。

最上陽子(神野三鈴)
潤の母。元キャスターで現在は美容事業を展開する実業家。夏音と夫・奥太郎の不倫を疑い、夏音に冷たく当たる。

名田奥太郎(佐野史郎)
潤の父、陽子の夫。文壇に名を残す作家であり、大学教授。陽子との不仲、セクハラ告発、不倫疑惑の中、何者かに殺害される。

ドラマ『魔物』最終回まで全話ネタバレあらすじ

第1話

被告人として法廷に座るのは弁護士・華陣あやめ。彼女が容疑をかけられている殺人事件の真相は、1年前に遡る。

敏腕弁護士のあやめは、知人で実業家の最上陽子が主催するDV被害セミナーに登壇。陽子の家に招かれたあやめは、セミナー参加者の女性・源夏音と再会する。夏音と、陽子の夫で作家兼大学教授・名田奥太郎の親密な様子に、眉をひそめるあやめ。

その夜、夏音からの「助けて」という電話を受け、彼女を救おうとする。だが待ち合わせの場所に現れたのは、夏音の夫・源凍也だった。夏音が酔って電話したと謝り、帰っていった。

名田が生徒からセクハラで告発された。名田の教え子でもあるあやめは、この件を取り成すよう陽子から頼まれる。名田と生徒のあいだで和解が成立。

陽子から感謝されたあやめは、政界進出を控えた陽子のチームに加えてほしいと申し出る。しかし、「私たちは生きている世界が違う」と一顧だにせず去っていく陽子を見送りながら、あやめは呆然とするのだった。

名田と陽子の息子・が帰国し、家に戻ってきた。その夜、名田の書斎では、ソファにもたれる名田ともう一人男の姿があった。翌朝、名田が遺体で発見される。

名田が亡くなったことをあやめはネットニュースで知った。すると、事務所に夏音が駆け込んできて泣き崩れる。凍也が容疑者として警察に連行され、狼狽した夏音はあやめを頼ってきたのだ。

凍也の弁護を引き受けたあやめは、留置所で容疑者となった凍也と対面する。

第2話

「事件の夜、名田の書斎から走り去る凍也の姿を目撃した」という名田の妻・陽子の証言により、凍也は名田奥太郎殺害容疑で警察に勾留された。犯人は自分じゃないと否定する凍也は、名田一家との関係をあやめに語り始める。

凍也と潤は高校の同級生だった。潤の誘いでフェンシングを始めた凍也が、潤と親友になるまでにそう時間はかからなかった。

凍也はフェンシングでも瞬く間に才能を開花させ、高校生活最後の大会では潤と優勝争いをするほどのプレーヤーになっていた。しかし試合前、凍也は監督から「潤を勝たせるように」と指示され、潤に優勝を譲った。息子を優勝させたい陽子の差し金だった。

当時、酒浸りの父親と二人で暮らしていた凍也は、大学に進学して家を出ることを望んでいた。陽子と潤親子は、凍也に離れを家とし提供してくれたが、陽子は凍也を気に入らないようだった。

過去を洗いざらい語り終え真剣な面持ちですがる凍也と、凍也の言葉を受け止めるあやめは、互いに惹かれ出していた…。

あやめの弁護により釈放された凍也は、あやめの事務所を訪れた。あやめが同僚から追い迫られているのを目撃し、あやめが自身の心を押し殺して生きていることを見抜く。心の核心に触れてしまった二人は、衝動を抑えきれず初めてのキスをかわした。

凍也と夏音を連れ立って名田の葬儀に参列したあやめは、逆上した親族にキムチチゲを頭からかけられてしまう。着替えのために二人きりになった凍也とあやめは違いを求め合い、許されざる愛はより大きくなっていく。

ドラマ『魔物(마물)』のネタバレあり感想

葬式にキムチチゲの怪異から見る日韓パワーバランス

2話終盤、おそらく誰もが突っ込んだだろう、「なんで葬式でキムチチゲ!?」

そのあとのあやめと凍也の情熱的なキスシーンがまるで頭に入らない。脳内は、キムチチゲ???の疑問一色です。

怒り狂った名田の親族から、キムチチゲを鍋ごとぶっかけられたあやめ。人殺しよりも、人にキムチチゲを鍋まるごとぶっかけたことよりも、葬式にキムチチゲを振る舞うのは正気か?と、どうしても解せぬシーンでした。

韓国のお葬式でキムチチゲが振る舞われるわけではなく、どちらかといえば匂いの強い食べ物はお葬式では嫌厭されるそうです。

では、どうしてあのシーンはキムチチゲだったのか。日本のお葬式を倣うわけでもなく、かといって韓国式に寄せるわけでもなく。どっちつかずで非常に中途半端です。

このドラマ、パワーバランスがやけに韓国側に傾きすぎている気がします。日本と韓国が手を取り合って協力して作るというよりも、韓国側が「日本ドラマに進出したいから放映の場を提供してくださいね」、という事情なのではないかなと思ってしまいました。

日本の風習や生活とはかけ離れた描写が今後もきっとありそう。もとより共感度は低めのドラマなので、夢のような妄想フィクションとしてストーリーを楽しむのがいいかなと思います!

ビジュは抜群、内容は正直…

このドラマを一言で言うと、日本キャストで作った韓国ドラマです。日本の恋愛ドラマのノリで見ると、たぶん違和感があるかもですが、韓国や中国のロマンスドラマが好きな人は、馴染みがあって受け入れやすいと思う!

リアリティや共感はあまりなくて、フィクションで人を楽しませるという大衆的なエンタメを追求していると思います。キャラクターたちはわかりやすく感情を顔に出すので、深く考える必要はなく、単純に画面に映るすべてを楽しめます。

そして、俳優を”美しく“見せるという点で、韓国ドラマのテクニックが存分に発揮されています。とにかく、ビジュがいい!麻生久美子も塩野瑛久も、お肌が陶器のようにつやペカで、素材の良さに輪をかけて美しいこと芸術のごとく。

内容は、人間味つまり感情や生活感控えめなキャラたちが、仕事や人生を投げ打って愛に走るという。期待したほどの意外性はなく、次回が気になって仕方がないほど惹きつける演出があるか、というと、1話時点ではまだありません。

現実離れした設定やキャラの言動も、韓国ドラマなら、海外だしこういうもんかとすんなり受け入れられるけど、日本の俳優が日本語でやると、ちょっと浮くというか、歯痒いです。

不穏な事件も絡み、サスペンスの形式をとっているけれど、犯人も動機も目星がついてしまっている感が…。この予想がとんでもない着地でひっくり返れば、おおっ!と言ってしまうかも。そういう嬉しい予想外は大歓迎なので、引き続き見守りたいと思います。

あと、内容とはぜんぜん関係ない話をさせてください。凍也のあだ名、「フリーザ様」になり得ると思うと、余計に麗しさが増しました。笑

日韓共同製作!で放送前からハードルは高い

ここ数年、「正直、日本ドラマより韓国ドラマのほうがおもしろい」という評価が私の中で固まってしまっています。

韓国ドラマは見始めると、全話見終わるまで何もできなくなるんですよね!イッキ見しなければ気が済まないほど、続きが気になる。そんな求心力がある日本ドラマは、年に一作出会えたら上々…というところです。(一番最近だと去年『地面師たち』は、つら苦しおもしれえ…と呻きながらイッキ見しました)

そんな中、『梨泰院クラス』の製作会社SLLが、日本ドラマ界に韓ドラのおもしろスパイスをぶっかけに来た!

『梨泰院クラス』の監督やプロデューサーが参画するわけじゃないので、放送開始前の今、正直期待値はそこまで高くはありません。”禁断の恋”なんて、古今東西使い古されたフレーズ。そして悲しいことに、これまで日韓共同製作作品がすごくおもしろかった!っていう経験がない。

でも、スリリングなストーリー展開緻密な仕掛けで、ありきたりなテーマでも、類を見ない極上作品に昇華してしまうのが韓ドラのすごいところ。あらすじだけ見ると、ありがちな日本の沼恋愛ドラマになりそうな本作を、どう広げていくのかとても楽しみです。

SLLとテレ朝が協業協定を結んでから共同製作ドラマの第一作目となるだけに、力の入れようは相当なはず!

ドラマ『魔物(마물)』のネタバレあり考察・解説

【考察】名田事件の犯人は…?書斎にいた男は誰?

名田奥太郎が殺害された事件の犯人を予想します。

事件の夜、名田の書斎には男の影、それも外に出ていく男の影と同時に室内にも男の姿があり、少なくとも2名の男が名田の書斎に出入りしたことがわかります。

事件の日、奥太郎の息子・潤が帰国していました。書斎に入った名田を追って、一瞬遅れて忍び足で書斎に入った男はではないかと予想します。

一方、外に出ていった男は、屋敷の敷地内離れに暮らす凍也と考えるのが妥当でしょう。いま時点でわかっている情報だと、潤か凍也のどちらかが手を下したと予想されます。

しかし、名田の妻・陽子にも動機をほのめかす怪しい描写がありました。

1話序盤、陽子は、DVセミナーのとき「正当防衛でDV 夫を殺してしまったら罪になるのか」と質問をし、あやめが「罪になる」と回答すると、表情を曇らせました。

事件の夜、名田が書斎に入る直前も、陽子は名田の反応の悪さに怒りをあらわにしています。自分を愛してくれず不倫やセクハラ疑惑がある名田を、政界進出を前に葬ってしまいたいと考えているとしても不思議じゃありません。

【考察】あやめは何の罪で裁判にかけられている?

あやめは被告人として裁判にかけられていますが、事件や罪状は明らかになっていません。

名田の事件なのか、あやめがさらに別の事件を起こしたのかは不明です。

しかし、犯行の動機を「愛していたから」と語っており、凍也を守るためになにかをしたことは間違いなさそうです。

凍也が罪を犯して、あやめがかばっているとしたら、名田事件の犯人は凍也という可能性もあります。

名田事件とあやめの裁判の詳細が明らかになるのを、引き続き楽しみに待ちましょう!

 

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