楽しく映画を見ながら身体の仕組みも勉強できるなんて一石二鳥!と、『はたらく細胞』を鑑賞しました。
細胞のことはさら〜っとしか分からなかったけど、豪華なキャストに、にぎやかな体内の世界観。ファンタジー×健康×お仕事×コメディを掛け合わせた、唯一無二の作品でした!
ほろりとする家族ドラマもあり、盛りだくさん。お子さんと一緒に家族で見るのもおすすめです!
そして、酒飲み&不摂生な大人のみなさんは、きっと健康的な生活を心がけようと思えるはずです。笑
映画『はたらく細胞』の評価
総合評価 3.6 / 5 点
評価コメント:芦田愛菜の体内ワールドで白い佐藤健と赤い永野芽郁が頑張る映画
健康な芦田愛菜ちゃんの体内は、夢の国のように明るくて活気あるヨーロッパ風。
それに対して阿部サダヲ扮する父の体内は、町中薄汚れて錆びつき細胞たちはギスギスして、まるで戦時中のよう。アルコールや偏った食生活で、体内がこんなことになっていると思うと怖くなります。きっと細胞のためにも健康に気をつけよう!と思えます。
体内の様子を、ファンタジックでコミカルに描いた原作がすごいのはもちろんですが、それを実写にした武内英樹監督の表現力とコメディ感覚が桁外れ。
キャラクターたちの派手で個性的なビジュアルも楽しく、豪華すぎるキャストがとんでもない格好をさせられたりしていて、次は誰が出てくるかな?のびっくり箱的な楽しみもあります。
誰と見ても楽しめるので、お子さん(小3以上推奨)と一緒に鑑賞や、ホームパーティーなど大勢での鑑賞会にも!
- ダメ親父を演じたら阿部サダヲの右に出る者はいない!と思う人
- 芦田愛菜ちゃんに彼氏ができたら相手はどんな男か気になる人
- おなか下しがちな人
- お酒好きな人、不健康な生活をしている自覚がある人
- ディズニー映画、MARVEL映画が好きな人
映画『はたらく細胞』が視聴できるサービス
- Netflix
- U-NEXT
- Hulu(レンタル)
- Youtube(レンタル)
- Amazon プライムビデオ(レンタル)
- Apple TV(レンタル)
- TELASA(レンタル)
現在、NetflixとU-NEXTで見放題視聴が可能です!
映画『はたらく細胞』ネタバレなしあらすじ
漆崎日胡(芦田愛菜)の体内では、たくさんの細胞たちが毎日忙しなく働いている。新米赤血球(永野芽郁)は、無愛想だが仕事に一生懸命な白血球(佐藤健)に助けられながら、立派な赤血球になるべく仕事に精を出す日々。
しかしある時、日胡の体内で白血球が突然変異したことによって、異変がじわじわと身体を蝕んでいき、ついに日胡は倒れてしまう。急性骨髄性白血病と診断を受けた日胡は、父(阿部サダヲ)に支えられながら治療が始まった。そして体内では、細胞たちとガン化した細胞との壮絶な闘いが幕を開けたーー。
映画『はたらく細胞』ネタバレあり感想
アニメ超え!圧倒的なスケールとキャスト数
怪我や病気のとき、体内ではこんなことが起きています!がファンタジックに描かれていて楽しくイメージを掴むことができます。
あくまでイメージだけで、役立つ医学的な知識は得られません。マクロファージ先生とか、ヘルパーT細胞さんとかどうやって異変を察知して指令出してるの?とか疑問が次から次へと浮かびます。
でも作品として楽しいから、このくらいの説明でいいのです。気になったことは調べましょう。そうやって興味が広がっていくのは作品が優れている証拠。
ただ、とにかく酸素が大事なことはよくわかったぞ!!!
お城や街並みも壮大、細胞たちの数もものすごく多くて、映像から伝わるスケールや物量に圧倒されました。体内の再現度で言ったら、アニメも原作も超えてると思います。
これを実写にしよう!と思った監督も、実際に作り上げたスタッフさんたちもすごい。演技やストーリーより、見たままの映像を楽しむ作品です。
阿部サダヲ父の体内と、芦田愛菜ちゃん娘の体内の世界観が違いすぎて、どちらかというと父寄りの生活をしている私は、ゾワワという鳥肌とともに健康に気をつけよう…と思ったのでした。
芦田愛菜と阿部サダヲの国民的親子感
体内の細胞たちのわちゃわちゃより、私は芦田愛菜ちゃんと阿部サダヲの親子ドラマがよかった。ドラマとしてはなんの変哲もないベタなプロットでしたが、演技が良すぎて思っていた以上に感動してしまいました。
だって、芦田愛菜ちゃんと阿部サダヲなんて、泉ピン子とえなりかずきと並ぶくらい国民的親子じゃないですか!
しっかりものの娘といえば芦田愛菜ちゃんだし、ダメだけど優しい親父といえば阿部サダヲです。どんな作品でもこの組み合わせならある程度成功できると言っても過言ではないのでは…?
それに加えて加藤清史郎くんが彼氏だなんて、芦田愛菜ちゃんがマルマルモリモリしてたころから見てた大人たちには感慨深いものがありましたよね。娘や孫を見る気持ちです。作中で母親が不在だったのも相まって、余計にそう思いました。
白い佐藤健と白い塚本高史
個性豊かな細胞たちはビジュアルにもそれぞれの役割が表れていて、キャッチーでイメージしやすいです。
運び屋さんの赤血球はカジュアルで動きやすそうな赤ジャケットにデニムパンツ。戦闘系のNK細胞さんは戦士の出立ち。肝細胞はいるだけで毒気を抜かれそうな綺麗なお姉さん。
そして、白血球さんは言うまでもなく白でした。白いつなぎ姿に白塗りのお顔。白塗りには本来の美しさを3割減してしまう効力があるのか、みなさん結構アラが目立ちました。
白塗りでもなんとか耐えていた佐藤健は、すっぴんだとどれほどの男ぶり?と恐ろしいばかりです。
塚本高史は『夫よ、死んでくれないか』でも思ったけどちょっと丸みを帯びてきたのもあり、白塗りだと顔の丸みが目立っていました。あの塚本高史さえこの通りだから、白塗りってアラを隠してくれそうで案外そうでもない難易度高めメイクなのかも。
となると、志村けんやホアキン・フェニックスってものすごい美形なんだな。
しかし、ガン化した白血球を演じたFukaseは白塗りでもなんら違和感ありませんでした。元から色白だしクールな雰囲気があるからかな?『キャラクター』といい、こういうサイコな役が本当に似合います。感受性や表現力は間違いなく豊かだろうから、それ以外のキャラ演技も見てみたいところです!
今作で私的一番は、父の体内の先輩赤血球(加藤諒)です。板垣李光人くん演じる後輩赤血球にときめいてしまった様子で、頼もしい先輩ぶりながら熱い眼差しを向け、「お前と睾丸に行くんだ…!」と言いながら、ゆる便に流されてお尻から出て行きました。濃いぃぃぃぃ!
映画『はたらく細胞』見どころ
見どころ①:豪華キャストの仮装と全力熱演
いろんな細胞や細菌を演じるキャストが豪華です!しかも、いずれも振り切った演技が得意な個性派俳優ばかり。各々、演技力を惜しげなく発揮して、全力でキャラになりきっています。
細菌は衣裳もヘアメイクもとにかく派手なので、誰が演じているのか分からないほど!
次にどんな俳優が、どんなぶっ飛んだキャラで出てくるのか、クイズのように楽しめるのも、この作品の魅力の一つです。
見どころ②:背景の文字や装飾など細部まで作り込まれた美術
本作を見る際、ぜひ注目してほしいのが体内ワールドの背景美術。案内板や看板などの文字や装飾が、ひねりが効いていて面白いです!
不摂生な父の体内の街に並ぶお店の名前が「めまい軒」、「体臭食堂」と老いを感じる切ないネーミングだったり、赤血球が走り回る街のポスターには「酸素落とすな!」と書いてあったりします。
画面全体が見どころと言ってもいいくらい、細かいところまで鑑賞者を楽しませるぞというユーモアに満ちています。
映画『はたらく細胞』の主なロケ地
日胡の体内ロケ地|ポルトヨーロッパ(和歌山県)
地中海風の街並みを再現したテーマパークのポルトヨーロッパでは、日胡の体内でのシーンに使われました。広場や噴水のシーンがポルトヨーロッパでの撮影です。
日胡の体内ロケ地|大洗シーサイドステーション(茨城県)
日胡の体内のショッピングモールは、茨城県大洗市の大洗シーサイドステーションがロケ地に使われました。
父親の体内ロケ地|新横浜ラーメン博物館(神奈川県)
日胡の父の昭和レトロな雰囲気漂う体内の様子は、新横浜のラーメン博物館で撮影されました。ラーメン博物館では古き良き昭和の世界観の中で、日本中の名店ラーメンが食べられることから、外国人観光客にも人気スポットです!
そのほか、鴨川シーワルド、ぐんまフラワーパークなど、千葉県・群馬県・茨城県でもロケが行われました。
映画『はたらく細胞』主要キャラクター・キャスト
はたらく細胞たち
赤血球(永野芽郁)
– 酸素や栄養を体内各所や細胞に届け、二酸化炭素を肺に運ぶ、体内の運搬屋さん。
白血球(佐藤健)
– 体内からウイルスや細菌を排除するのが仕事。血管や器官をすり抜けて移動することができる。
キラーT細胞(山本耕史)
– ウイルスや細菌をチームで攻撃して倒す、免疫機能を担っているリンパ球の一種。
NK細胞(仲里依紗)
– 体内を絶えずパトロールし、ウイルスや細菌の侵入を察知すると攻撃する。単独で行動する孤高の戦士。
マクロファージ(松本若菜)
– 赤血球を教育する先生だが、殺し屋の顔も持っている。退治した細菌の情報をほかの細胞に伝達している。
ヘルパーT細胞(染谷将太)
– 細菌やウイルスが侵入すると、情報を元に攻撃の戦略を決め、免疫系細胞に指示を出す司令塔。
血小板(マイカ・ピュ)
– すり傷など、血管が損傷したときに集まって傷口を塞いでくれる。幼女の姿をした愛らしい細胞。
新米赤血球(板垣李光人)
– 日胡の父・茂の体内でブラック環境に耐えながら頑張る新米。
先輩赤血球(加藤 諒)
– 新米赤血球の教育係として、体内を案内してくれる頼もしい(?)先輩。
肝細胞(深田恭子)
– 日胡の父・茂の肝臓で解毒を担う。赤血球の話を聞き癒しを与える、みんなのお姉さん。
人間
漆崎日胡(芦田愛菜)
– 亡き母に代わってだらしない父親の世話をする、しっかり者の女子高生。医大進学を目指している。
漆崎 茂(阿部サダヲ)
– 酒・タバコ・ジャンクフード好きな頼りない父親だが、日胡の進学資金のために休みを返上して働いている。
武田 新(加藤清史郎)
– 日胡と同じ高校に通う、憧れの先輩。
細菌たち
肺炎球菌(片岡愛之助)
– 肺炎を引き起こす細菌。
化膿レンサ球菌(新納慎也)
– 消化器や皮膚、咽頭にも常在するありふれた菌だが、時としてさまざまな疾患の原因になる。
黄色ブドウ球菌(新納慎也)
– 皮膚や毛穴にいる常在菌で、傷口から体内に侵入し、感染症や炎症を引き起こす。
映画『はたらく細胞』作品情報
作品情報
⚫︎ 尺:109分
⚫︎ 監督:武内英樹
⚫︎ アクション監督:大内貴仁
⚫︎ 脚本:徳永友一
⚫︎ 撮影:谷川創平
⚫︎ 音楽:Face 2 fAKE
⚫︎ 英題:Cells at Work!
⚫︎ 配給:ワーナー・ブラザーズ映画
- 『のだめカンタービレ』シリーズ(2006〜2010年)
- 『テルマエ・ロマエ』シリーズ(2012、2014年)
- 『飛んで埼玉』(2019年)
冒頭10分動画
主題歌
Official髭男dism「50%」
▼ 『はたらく細胞』を見た人に こちらもおすすめ!
コロナでてんやわんやだった時期が、懐かしく思える今日このごろ。コロナ禍の被災地、とある海辺の小さな町を舞台に人との関わりを描いた『サンセット・サンライズ』をご紹介します。人付き合いはこうあるべき!と凝り固まった考えをほぐして[…]
久々に日本の映画が世界ヒットを飛ばしました!GW直前の4月23日公開から、1ヶ月遅れで『新幹線大爆破』をやっと見たんですが…、もっと早く見ておけばよかった!と後悔しました。なにこれすっごいおもしろい。スピード、スケール、車両[…]
漫画『ベルサイユのばら』を知らない人はいますか?『ドラゴンボール』『スラムダンク』『北斗の拳』『明日のジョー』…読んだことはなくても、ほとんどの人が人生のどこかで一般常識として名前を覚えるだろう名作が数多あります。その中で、名作少女[…]